燗して飲みたい日本酒

熱燗に向いている日本酒とは

 
分布表

一口に日本酒といっても沢山の「日本酒」があります。理屈上、日本酒である限りすべて熱燗で飲むことが出来ます。(旨い、イマイチは置いておいて。)

ズバリ熱燗に合う日本酒としては「爽酒」または「醇酒」です!それは、醸造の際の「酵母」が密接に関係してくるようです。酵母といってもいろんな種類があるのはご存知でしょうか?舩坂酒造店でもお酒によって使用する「酵母」を変えております。

例えば、大吟醸のような「香り」を重視する醸造には「吟醸香を豊かに醸す酵母」を使用します。
燗酒や晩酌の日本酒には「吟醸香」はあまり必要ないので、「吟醸香をあまり出さずに旨味を醸す酵母」などを使用します。

必然的に「吟醸香をあまり出さずに旨味を醸す酵母」で醸した日本酒は上記の表でいうと「爽酒」「醇酒」となる傾向にあります。

つまり、日本酒は原材料の「お米」は同じなのに、酵母次第で「味」と「香り」を変化して醸造が可能です。旨い熱燗を飲みたいのであれば「爽酒」「醇酒」を選ぶのが妥当といえるでしょう。

ほどよいアルコール度数が旨い燗酒の秘密

程よいというのが、なかなか難しい定義です。アルコール度数が15度近辺が非常に飲みやすく感じることでしょう。日本酒は一般的に15度近辺のアルコール度数です。

ですが、なかには「原酒」と呼ばれるような日本酒も存在します。そのような日本酒を熱燗にした時、最初に感じるのは「蒸発したアルコール感」です。度数が高いものを熱燗にすることで、より高濃度のアルコール感を鼻から感じてしまいます。これではむせ返ってしまい、呑みにくいですね。
ですので、一般的に「上撰」や「佳撰」「純米酒」などと呼ばれているクラスの日本酒を選ぶことで、大抵はアルコール度数が15度近辺なので、熱燗にはおススメな日本酒群です。

燗して旨い日本酒 3選

熱燗を注ぐ
熱燗で飲むときは「陶器のおちょこ」で飲むのが一般的です。おちょこにも種類があり、口をつけるところが「薄いもの」で飲んでみると味わいが非常に軽快に感じます。逆に「ぽってり」としたおちょこで飲むと重厚に感じます。

その時の「気分」と「雰囲気」「酒質」で使い分けると熱燗の楽しみ方の幅が広がりますね!
 

■上撰 深山菊 1800ml

上撰深山菊1800ml

当蔵元のスタンダードタイプの大定番。香りは控え目でスムーズな口当たりです。
喉越しはやわらかく、じわりと広がる米の甘みが魅力です。冷やせばスッキリと、温めれば米の旨みが膨らみ、食中で幅広く合わせられます。 少し甘めに感じるため、イワナなどの白身魚や、刺身と合わせるのがオススメです。



■飛騨の甚五郎 上撰 720ml

甚五郎上撰720ml
当蔵元のもう一つの定番酒。米由来の柔らかい甘めの香りが印象的なやや辛口のお酒です。口当たりはまろやかで、米の旨みを強く感じます。喉越しはキレ良く、スッキリと通ります。後に、ほんのり米の余韻が感じられます。本醸造らしく食中に幅広く対応できますが、特にお肉との相性が抜群で、オススメです。


■深山菊秘蔵 特別純米 720ml


深山菊秘蔵特別純米720ml

≪燗酒にして美味しいお酒は造れないものか…≫と舩坂酒造店の当主が平岡杜氏に相談を持ち掛けたのがきっかけで醸造された舩坂酒造店の【深山菊秘蔵 特別純米】です。岐阜県産の酒造好適米【ひだほまれ】を旨みが出るように60%精米に留めて、岐阜県が開発しております【G酵母】で醸し出すことにより、コクのある深山菊の銘柄コンセプトを踏襲しながら、キレが良い辛口純米酒となりました。ただ、美味しい純米酒ではなく地元産にこだわった、辛口の一本。
 



 

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